【南フランス】これぞ大聖堂!司教都市アルビのサント・セシル大聖堂

フランス

南フランスにあるアルビは「アルビの司教都市」として世界遺産登録されており、保存状態のよい中世の街並みが残っており、アルビの繁栄が手に取ってわかる場所。司教都市というだけあって、その中でも大聖堂であるサント・セシル大聖堂は規模や豪華さは他の大聖堂とは一線を画すほどで、ヨーロッパに行く度に大聖堂を見てきた私も、格が違う!と思ったほど!フランス第4の都市トゥールーズからもアクセスしやすいので、是非訪れてみてください!

まるでお城!威厳を感じるサント・セシル大聖堂

まさに大聖堂の名に相応しいアルビのサント・セシル大聖堂は1282年から約200年の月日をかけて1480年に完成した、長さ113m、幅35mの巨大な大聖堂。高さにいたっては鐘楼部分をあわせると70m以上になっており、アルビの街中ではほぼ一番高い建物になります。あまりにも大きくて近くでは写真に収めることができず、対岸から撮りました!対岸からはサント・セシル大聖堂はもちろん、周りの街並みも中世感があふれ出て、タイムスリップしたような気分になります。

かなり大きな大聖堂だけあって、見る場所によって様々な顔を見せてくれます。立派なレンガ造りの大聖堂はまるで要塞のお城のよう!というのも、ココ、アルビでは中世の時代は石が取れず、周りの建物を含め全てレンガで造られているのです。そのためこのサント・セシル大聖堂はフランスで一番大きなレンガ造りの建物になっています。

大聖堂の入口に当たる部分にはとても手の込んだ装飾で飾られています。外観はレンガ造りでほぼ装飾がないのに対して、入口に当たる部分だけがやけに豪華…と思っちゃいました。そして、正面と横の入口部分が装飾の感じが全く違うなーと思ったら、横の入口は1400年代、正面の入口は1500年代に造られたものらしい。

特に正面玄関はめちゃくちゃ手が込んでる!この入口はフライボアイヤン様式と言いフランス・ゴシック様式の1つ。装飾が燃え上がる火炎のように見えることからこの名が付いたとのこと。この堂々とした風格はまさにアルビの司教都市の名にふさわしい大聖堂で、当時のカトリック教会の勢いがすごかったことがわかります。

息を飲む美しさ!青が印象的な大聖堂内部

殆どの人が外観と大聖堂内部のギャップにびっくりするのではないでしょうか?壁や天井全てにおいて装飾された内部は、外観のレンガ造りの重々しい雰囲気とは違って明るく華やかでありながらも威厳を放っています。正面にはフランス最大のクラッシックパイプオルガンと最後の審判を描いた壁画が見どころです。

後ろを振り向くとこれまた豪華なジュベが。ジュベとは内陣との仕切りの壁のことで、聖職者と一般の人を分けるための仕切りとして中世の頃に造られていたもの。現在ではジュベが取り壊されている教会も多くあるようで、パリでジュベがある教会は1カ所しかありません。あまりたくさんのジュベを見たことはありませんが、彫刻の細やかさと繊細さではこのサント・セシル大聖堂はトップレベルではないでしょうか。内陣は有料で入ることができます。

最後の審判とパイプオルガン

サント・セシル大聖堂の見どころの一つの最後の審判とパイプオルガン。私は初め最後の晩餐だと思っていて、そんな壁画ないなーと思ったら最後の審判だった…(笑)。こちらの壁画は15世紀に描かれたものなので、左右に絵が分かれています。最後の審判の絵は中央上部にキリストがいるようなのですが、キリストが見当たりません…。実は本堂に続く通り道を作るためにこの真ん中部分は取り壊されたそうです。

そしてもう一つ、真ん中のキリスト部分がなくなったと言われている理由の1つがこのフランス最大のクラッシックパイプオルガン。このために真ん中のキリスト部分がなくなったとか。うーん、キリストそんな理由で排除してしまっていいのかな?反対する人とかいなかったのか?という疑問がめちゃくちゃ残りました。

天井のフレスコ画は必見!

サント・セシル大聖堂が青が美しい!と思うのは天井の青が印象的だから!めちゃくちゃキレイに残っている天井がはなんと一度も修復していないとか。めっちゃすごくないですか?そしてめちゃくちゃ細かいし、デザインも違うんです。

主祭壇の横にある周歩廊の祭室の天井も青で統一されていて、これまたデザインが違うんです。色々デザインがあった中からまず気になったのがコチラの太陽と月のモチーフ。シンプルなんですが、時代を感じさせないデザインで、今描いたと言われてもそうなんだと思えてしまう!

そして中世ルネサンスらしいデザインのコチラ。個人的にはTHE王道な感じですが、青の色の美しさに見入ってしまった。スカーフの柄とかこういうのを参考にしているのかな、とも思っちゃった。

周歩廊の祭室も豪華!

周歩廊の祭室もとても豪華で見応えがあります。祭室の壁には1つ1つ違った絵が描かれており、その祭室ごとに物語があるようです。

個人的に日本のお釈迦様のようだと感じた祭室。祭壇や壁の絵が一体となってとても素敵です。

最後に

ヨーロッパに行く度に教会や大聖堂に入っているのですが、このサント・セシル大聖堂は別格だと思います。彫刻の細やかさや天井や壁画の素晴らしさ、教会建築や云々についてはあまり詳しくない私でもこの素晴らしさにしばし見入ってしまいました。教会や大聖堂好きな方はもちろん、あまり興味がないなーと思っている方にも満足できる大聖堂だと思います。

営業時間・アクセス

アクセス : アルビ駅から徒歩15分
営業時間 : 10:00~18:30
      ※約1時間前が最終入場
入場料 : 無料(内陣は6ユーロ)
公式サイト:サント セシル大聖堂 – Albi Tourisme (albi-tourisme.fr)

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