【南フランス】完璧なローマ遺跡がココに!ニームの円形闘技場

フランス

完璧南フランスの都市ニームはフランス最古の古代ローマ帝国の都市と言われており、街中にもたくさんのローマ帝国の遺跡が残っています。その中でもニームのシンボルにもなっているのが円形闘技場。なんとこの円形闘技場は世界最高クラスの保存状態の良さで知られており、ほぼ完ぺきな姿を見ることができます。

どこから見ても完璧!ニームの円形闘技場

初めてこのニームの円形闘技場を見た人は、コレが2000年も前に建てられたとは思わないと思うんじゃないかってくらいの完璧な姿を残しています。ローマ帝国の闘技場の中では中規模なのですが、それでも20000人以上の人が入ることができます。現在は近くにあるアヴィニョンやアルルに押されて知名度は高くないですが、古代ローマ帝国の時代はとても大きな都市だったとわかります。

円形闘技場と言えばローマのコロッセオを思い浮かべる人が多くいると思いますが、保存状態の良さは断然ニームなのです。修復はされているとはいえ、2階部分も全く崩れておらず、アーチもとてもキレイな状態で残っています。

闘技場の周りをぐるりと1周してみましたが、本当に完璧でした!とはいえ、この闘技場はずっと闘技場として使われていたわけではなく、中世の時代には要塞の役割をしたり、中に住居があった時期もあったそうです。実はこの他の用途に転用されるのはココだけではなく、他の都市の闘技場も同じように要塞や住居があったりしたそうです。

古代と同じ風景?円形闘技場の全体が見渡せる!

訪れた時は夏のオンシーズンの時期だったため、コンサートが開かれていたのでコンサート仕様であったのですが、これほど完璧に見ることができる円形闘技場はなかなかないのでは?そして2000年前も現在も、同じ場所でアミューズメントを楽しめているということが何よりもスゴイ!

闘技場は1階席から一番上の天井席からでも見渡すことができます。現在はお金を払えばよい席を買うことができますが、当時は身分によって席が決められていたそうです。身分の高い人は1階席で、身分が低くなるにつれ天井席へとなっていったそうです。

一番上まで上がるとニームの街並みを見渡すことができます。ニームの街は古代ローマ帝国の時代から現代の建物まで様々な建物が混在しているのですが、何故か不思議とまとまりがいいんです。昔から古代と現代をうまく風景に取り入れている都市なんだな、と感じました。

タイムスリップしたかのような通路に注目!

まるで古代にタイムスリップしたかのように感じることができる通路は必見です。コチラは1階の外側通路で、古代ローマの人たちもココを通りながら観客席に向かって行ったのかと思うと、なんだか不思議な気分。現在はアーチに柵が設けられていますが、当時はこのような柵はなかったのではないかと思われます。

とても雰囲気のあるコチラの通路は1階内側の通路。修復されているとはいえ、ほぼ完ぺきな姿を見ることができるのは他にはないのでは?と思ってしまいます。通路が多くあるのはやはり収容人数が多いからでしょうか。20000人以上の人が一斉に移動するとなると、それでも混みあいそうですね。

コチラは同じく1階の観客席通路。円形闘技場がよくできているなと思うのが、人の流れを緩和するように考えて作られていること。何か所もの2階への階段や出入口があり、この通路の多さは現代のコンサート会場などの倍以上はあるイメージです。

コチラは2階通路です。大きなアーチからは外の風景がよく見える造りになっています。柵とかがあるわけではないので、当時、大勢の人が一斉に移動したら、ちょっと危なさそうだなというイメージ。

2階建ての円形闘技場ですが、天井席付近にも内側通路がありました。ココは設計の関係で数メートルごとに10段ほどの上り下りの階段があり、結構ハードです。でもココもかなり古代ローマの雰囲気が残っているので、是非歩いてみてください!

昔も物売りがいた?謎の人形

闘技場をウロウロ歩いていたら、いきなり現れた人形。何の情報もなしにいきなり現れたので、ちょっとびっくりしました笑。おそらくコチラは当時の物売りを模して作っているのかなと思われます。というのも、隣に値段表みたいな看板があり、(おそらく)ワイン等の値段が書かれていたので。でもこの柵が気になるんですが、現金の受け渡しがあるからか、命が危ないからか…等と考えてしまいます笑。

グラディエーターについて学ぶことができる!

闘技場の壁には円形闘技場についての案内パネルや剣闘士のグラディエーターの紹介パネルが展示されています。円形闘技場はほぼ剣闘士の戦いであったので、当時は生きるか死ぬかの過酷な戦いだったそうです。音声ガイドでグラディエーターについての解説も聞くことができます。

1階内側にはいくつかの小部屋があり、当時は剣闘士の控室であったのではないかと思います。部屋の一室には、レプリカではありますが、剣闘士の武器、防具等の展示があります。今の武器や防具に比べてかなり簡素な作りで、当時はこんな武器や防具で戦っていたのかとイメージができて面白いですよ。

アクセス・入場料・営業時間

入場料 : 10ユーロ(他のローマ遺跡とのセット割引チケットあり)
アクセス : ニーム中央駅から徒歩約5分
営業時間 : 9:30~16:30(1月、2月、11月、12月)
      9:00~17:30(3月、10月)
      9:00~18:00(4月、5月、9月)
      9:00~18:30(6月)
      9:00~19:30(7月、8月)
公式サイト : Nîmes la Romaine (arenes-nimes.com)

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