【南フランス】城塞の中のお城!世界遺産・カルカッソンヌのコンタル城

フランス

フランスの人気観光地であるカルカッソンヌは全長3000mにも及ぶ二重の城壁に守られたヨーロッパ最大の城塞都市。このカルカッソンヌの城塞都市は通常「シテ」と呼ばれており、一歩シテの中に入るとまさに中世の世界そのもの!今回はシテ内のお城であるコンタル城をご紹介します。華やかなお城ではない、まさに中世の時代を戦い抜いた強固なお城コンタル城には他にはない魅力がたくさんあります!

コンタル城の歴史

シテの歴史は古く、紀元前のローマ帝国の時代からあったと言われています。ただコンタル城は初めからあったわけではなく、12世紀に建てられたもので、当時はフランス領ではなかったのです。その後、フランス領になり、防衛力を高めるために城壁で囲んだり空掘や外塁なども作られた、まさに戦い抜くためのお城。どこから見ても容易に侵入できるお城ではなさそうですよね…。

このシテのあるカルカッソンヌはスペインとの国境にも近かったため、フランスとスペインとの国境争いの中で重要な役割を果たしていました。そのため歴代のフランス国王たちはこのお城の要塞化をぐんぐんと進めて行ったため、このような強固なお城が出来上がったのです。その後、フランスとスペインの国境を定めたピレネー条約が1659年に結ばれたことにより、コンタル城を含むシテの軍事的なお城としての役割は終焉を迎えました。

争いがなくなったのはよいことなのですが、フランスでの重要な都市としての位置づけがなくなったことにより、シテはどんどん衰退化。そのため人口流出も激しく、19世紀には殆ど人もいない状態になっていたのですが、1853年から修復工事が始まり、見事に素晴らしい城塞都市のシテと強固なお城コンタル城が復活したのです。

コンタル城の見どころ

強固な城壁を歩くことができる!

コンタル城の見どころの1つはシテの最大の見どころである城壁を歩くことができること。ところどころにある塔の一部に入りながら全長3000mの内の一部を歩くことができます。

この城壁を歩いていると、周りの景色も現代的なものがあまりないのもあり、まさに中世そのもの世界が目の前に広がっています。

場所によっては人が1人やっと通れるくらいの通路!実際戦いの時とかは鎧とかの装備がありそうなので、ちょっと動きにくいかなーと思ったり。でも、装備がない状態で奇襲があったとしても、ココなら命が助かりそう!と思ったり。色々な想像力を掻き立ててくれる場所です!

絶景を見ることができる!

コンタル城を歩いていると目に入ってくるシテの城下町の街並み。日本では見ることができない、中世ヨーロッパの歴史そのものが目の前に広がります。どこを見ても絵になるので、めちゃくちゃたくさんの写真を撮ってしまうほど!

また、お城の高い場所からはシテ外の街並みを見渡すことができます。ココからの眺めはかなりの絶景!赤茶の屋根と木々の緑、空の青さが合わさりあっていてとても印象的な風景です。

途中お城の中庭に出てきます。ココは四方が建物に囲われているので安全に外に出ることができる場所だったのかな、と思います。お城の女性や子供たちはココでお喋りしたり遊んだりしてたのかなーと想像が膨らみます。

出口付近から見ることができるサン・ナゼール・バシリカ聖堂もお忘れなく!このサン・ナゼール・バシリカ聖堂は11世紀から13世紀に造られた聖堂で、ロマネスクとゴシック建築が合わさった教会です。

お城内部の石彫美術館は必見!

コンタル城の一部は石彫美術館となっており、彫刻や柱、噴水等が展示されています。外から見たコンタル城はとても強固で華やかさとは無縁なお城に見えるけど、展示されている石彫を見ると優美な一面もあったお城なのだな、と思っちゃいました。

個人的に面白いなと思ったのはコチラの棺と思われるもの。こういう人のカタチをした棺ってエジプトだけ?と思ってたのですが、他の都市も同じように埋葬されているのですね。

また、武器として使われたであろう石の大砲もゴロゴロ転がっておりました。どれくらいの速度でこの石が飛ぶかが想像できないんですが、コレに直撃したらひとたまりもないな…と思っちゃいました。

狭間の小窓にも注目!

コンタル城には日本のお城と同じような狭間がところどころにあります。コチラは城壁にあった細長い狭間。形からして弓矢用でしょうか。ココから外を覗いてみましたが、かなり広範囲まで見渡せます。そして丈夫の城壁があるので、かなり守りは固かったと思われます。

塔の中にも狭間がありました。コレは日本のお城の狭間そのままって感じ。面白いのは遠く離れた国々でも防御の考え方が同じってこと。文化も生活も違う国なのに、めっちゃ共通!

お城を好きな方はかなりオススメ!

ヨーロッパにあるお城って結構豪華なお城が多くありますが、コンタル城のような戦いのお城はあまり見ないと思うので、お城好きにはかなりオススメです。豪華絢爛なお城もお城らしいのですが、私はこのコンタル城の方が中世のお城のイメージにピッタリあっていました。じっくり1日かけて見る価値ありの場所です!

営業時間・アクセス

アクセス : カルカッソンヌ駅から徒歩約30分
営業時間 : 10:00~18:15(4月~9月)
      9:30~16:45(10月~3月)
      ※約1時間前が最終入場
公式サイト:Welcome to the castle and ramparts of the city of Carcassonne (remparts-carcassonne.fr)

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