【グアテマラ】古都アンティグアで廃墟巡りを楽しもう!

アンティグア

グアテマラの古都アンティグアは、グアテマラを訪れる人の殆どが滞在する都市。首都のグアテマラシティに比べ治安がよく、レストランやホテルも多数あります。そのアンティグアの観光で訪れてほしいのが街のいたるところにある廃墟。アンティグアは過去何度も大きな地震にあい、その度に立て直してきましたが、グアテマラシティに遷都するまでになった大きな地震が1773年に起きた、サンタ・マルタ大地震。この地震で街の殆どがなくなってしまったといわれるほど大打撃を受け、廃墟と化してしまったのです。現在廃墟のまま残っている教会、大聖堂は世界遺産に登録され、アンティグアの観光に欠かせないものになっています。当時の地震の凄まじさとともに、当時の建築の素晴らしさも見ることができる、他にはない観光名所です。

昔も今もアンティグアの中心的存在!サンホセ大聖堂

アンティグアの街のメインである中央広場の前にあるサンホセ大聖堂。大聖堂の名に相応しく、とても大きく、存在感のある建物です。このサンホセ大聖堂ができたのは1680年ですが、地震で倒壊しては再建を繰り返し、昔も現在もアンティグアの中心的存在。正面の立派な装飾は19世紀に造られたもので、何体もの聖人がアンティグアを見守っています。

正面部分は地震を感じさせませんが、裏手には地震後崩壊してしまった祭壇等を見ることができます。こちらの祭壇は綺麗すっぽりと天井部分が落ちてしまっています。修復はされていますが、こんな綺麗に天井だけ抜け落ちるんだーと思ってしまうほど。

天気がよかったのもあって、上を見上げると真っ青な空!そして細かな装飾!大聖堂だけあって、とっても豪華だったんだろうなーっていうのがわかります。規模的にも豪華さ的にも欧州の大聖堂と肩を並べることができるくらい!

祭壇以外の場所は特に地震の凄まじさを感じることができます。廃墟ですが、これも立派な遺跡ですよね。ローマ帝国時代の遺跡に比べたらまだまだ新しいですが、保存具合が素晴らしい。建物としては当時の様子がすごくわかるので、こんな場所だったんだろうなーっていう想像力をすごく掻き立てられる場所。いろんな部屋や廊下と思われる場所を行ったり来たりして、結構な時間滞在しました。

黄色の外観と噴水が美しい!メルセー教会

黄色のパステルカラーと白い装飾が可愛らしいメルセー教会。かなり繊細な装飾が素晴らしいメルセー教会は、宗教界ではかなり有名らしく、宗教の美術史等には必ずと言っていいほど取り上げられているのだとか。地震の後でもこんな完璧な状態で残っているの?と思ったら、地震後に再建されたもの。装飾をよく見ると、カカオ等のグアテマラの名産品があったりします。

正面の入口は現在も使われている教会。中はかなり大きく、いくつもの祭壇があります。グアテマラの国民の大半がキリスト教徒ですので、日々たくさんの人がこの教会に訪れています。この教会を見て帰ってしまう人も多いのですが、教会の一部が廃墟として残っており、正面入口の左側から廃墟の見学ができます(要入場料)。

中庭を取り囲むように大きな噴水があり、また、中庭を回廊が取り囲んでいます。この噴水は当時は中米一の大きさで、デザインも今見てもとても洗練されています。この教会の廃墟は地震のあと、綺麗に整備されているので、瓦礫とかもなくとても見学しやすいです。

アンティグア最後の女子修道院!カプチナス修道院

アンティグア最後の女子修道院のカプチナス修道院は周りに比べて比較的地震の被害が少なかった場所。1700年代のアンティグアの女性は今のように自由はなく。結婚するか、修道院に入るかの2択だったそうです。結婚をしなかった女性は自動的に修道院へ…ということになってしまうのですが、修道院では自由に外出することもできなくて、外の世界との接触は完全に閉ざされてしまう…そんな時代だったのです。もちろん親であっても子供に会うことは困難だったそう。

この修道院の中庭にある噴水は他の修道院や教会に比べてかなり小さい。でも、修道院の中でしか生活できない人にとっては憩いの場であったと思います。2階の壁も四方に閉ざされて、外の世界を見ることも難しそう…。

カプチナス修道院の一番の見どころは礼拝堂。修復もされていますが、当時の姿を見ることができます。ここも屋根のドームの部分がすっぽりと抜け落ちています。他の廃墟もドーム部分がすっぽり抜け落ちているのですが、地震の時からなのか、それとも修復過程の問題なのか…。

この礼拝堂には2階にテラスっぽくなっている場所があります。修道女たちは礼拝の時にはココで聖歌を歌ったりしていたそうです。この2階から礼拝に来ていた両親を見つけたり…ってこともあったんでしょうね。でも声もかけられない寂しさ…。

カプチナス修道院はかなり広く、奥にはこのような円形のたくさんの入口が。ココは部屋になっていて修道女が寝泊まりしていたそうです。部屋といっても3畳ほどの広さで、本当に寝るだけ…という感じなのですが、プライベートの空間があっただけよいのでしょう。といっても、1人部屋とも限らないですが…。

一角がギャラリーになっている場所がありました。昔にココにあった絵画なのかな…?そういえば廃墟には全くといっていいほど装飾品はなかったなー。ここに限らず廃墟は殆ど色がないので、鮮やかな宗教画がとても映えます。

アンティグア最大の教会!サン・フランシスコ教会

崩れ落ちた壁と立派な門構えが反比例に感じるサン・フランシスコ教会は、現在も使われている教会ではアンティグアの最大規模になります。メインの聖堂は地震後に修復されていますが、裏側の中庭やその他の部分は地震後のまま時が止まっています。ここの素晴らしさは廃墟と修復のバランスが、計算されたようで計算されていない、なんとも言えない絶妙さです。

中に入ると大きな中庭があり、この教会も大きな噴水があります。中庭いっぱいに噴水が設計されているので、この教会にとって特に噴水は大切な癒しの場だったのかもしれません。この中庭の奥には展示コーナーがあり、かつて使われていた装飾品等が展示されています。展示物は写真撮影不可ですが、昔の装飾でありながら、細かい繊細なものが見ることができるので、是非見学してください。

このサン・フランシスコ教会の見どころの一つが廃墟とお花・草木のコントラスト。他の廃墟と比べて、お花や草木が丁寧に手入れされているんです。崩れ落ちた天井や壁に色とりどりの花と草木の緑がめちゃくちゃ映えます!

もう1つの見どころがアンティグア近郊の山々とのコラボ。高い建築物が殆どないので、2階部分から山々を見渡すと、まるで当時にタイムスリップしたような気分になります。

中庭が印象的!サンタ・クララ修道院

サンタ・クララ修道院は1699年に建てられた修道院で、今は修道院としての機能はなく、廃墟のみになっています。かなり広い修道院で、中庭と回廊のアーチが印象的な修道院です。

入口を入ってすぐに目にするのが、彫刻の装飾が美しい建物。かなり立派な建物なので、サンタ・クララ修道院のメインの建物ではないかと思われます。

近くには綺麗に手入れされた中庭があります。コチラはかなり小さく、周りに回廊もないのでメインの中庭ではないのですが、集団生活で疲れた時とかに1人で来ると癒されそうです。ただ、当時の修道女たちにはそんな自由時間はなかったようですが…。

奥には立派な噴水とアーチの回廊が美しい中庭があります。かなり大きい中庭なので、当時サンタ・クララ修道院がとても大きな修道院だったことがわかります。周りに大小の部屋が残されており、修道女が日々祈りを捧げたと思われる場所や、生活をしていたと思われる場所があり、想像力を搔き立てられます。

コレ、何だと思います?実はお風呂なんです。おそらく位のある人が使ったものだと思われますが、なかなか立派ですよね。ところどころにこんな生活感の感じるものが残っています。

地震の凄まじさを体感できる!レコレクシオン修道院

当時の地震がどれほど凄まじかったかを体感できるのがレコレクシオン修道院です。当時このレコレクシオン修道院はアンティグアで最大の修道院であったので、相当な被害であったと推測されます。

この階段は見学用に後からつけられたものですが、約2階にあたる高さまで瓦礫が積みあがっています。まさに、250年前の地震直後のまま時が止まっているようで、私はココを訪れた時めちゃくちゃ興奮しました!

階段を上がった先がコチラ。柱っぽいのとか、天井っぽいのとか、色々転がっています。これって計算なのか自然とこうなったのか…多分自然と思いますが、とにかくスゴイの一言です。こんな展示って他にはないですよね。250年前の時を感じられる場所です。個人的には一番オススメです。

最後に…

いくつかの廃墟をご紹介しましたが、お気に入りの廃墟はありましたか?ちなみに私はレコレクシオン修道院が一番好みでした。廃墟巡りは楽しいですが、結構時間とお金がかかります。個人的に廃墟がとても好きなので、時間もお金もかけちゃいましたが…(うろ覚えですが、1廃墟、日本円で700~800円くらいだった気が…途中結構びんぼーになりました(笑))。1つだけというのであれば、サンホセ大聖堂が定番です。美しい廃墟を見たい方はサン・フランシスコ教会、地震の凄さを体感したい方はレコレクシオン修道院がオススメです。

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