日本でも人気のポーランド食器のポーリッシュポタリー。「ポーリッシュポタリー」は英語でポーランドの食器という意味で(そのままですが)、主にポーランド南西部にあるボレスワヴィエツの街で作られている食器のことを言います。カラフルや色鮮やかな食器が多く、また、ハンドメイドのため全く同じものがないというのも人気!ワルシャワやクラクフにもポーリッシュポタリーを扱うお店がありますが、ボレスワヴィエツでは工場併設でたくさんのメーカーがあり、食器好きならとても楽しい街です。今回は1泊して思う存分食器を堪能したボレスワヴィエツの旅をお届けします。
ポーリッシュポタリーの歴史
ボレスワヴィエツでは、昔からセラミック容器の制作に適している良質の陶土があることから14世紀には陶器が作られていたと言われています。現在のようにたくさんの窯元が集まったのは1897年に陶芸の学校ができたのがきっかけとか。陶芸学校ができたことにより、たくさんの優秀な人材が全国から集まり、陶芸の街として発展していったのです。
ポーリッシュポタリーを代表する絵柄として、蚊の絵柄に見えるモスキートや孔雀の羽のように見えるピーコックアイ、水玉のようなポルカドットが有名です。他の絵柄も含めて全てハンドメイドで1つ1つ人の手によって絵付けされているのが特徴。同じように見える絵柄であっても全く同じものはなく、まさに一点ものの食器です。
ポーリッシュポタリーの食器は色々なデザインがあり、グレードも様々。その中でも一番手が込んでいるデザインがユニカット。ユニカットとはポーランド語で「特別」の意味があり、その名の通り、通常より凝ったデザインのもの。制作期間も通常の3倍くらいかけたまさにアートな作品。ユニカットの商品はとても経験を積んだ職人さんの作品ということもあり、食器の裏にはサインもあります。
有田や伊万里の街を彷彿させるボレスワヴィエツ
街を歩いていると陶器のオブジェがあったりして、陶器の種類は違うけど、まるで日本の有田や伊万里の街となんだか似ている気がします。コチラは道路のラウンドアバウトにあったもので、ポットとティーカップが飾られています。
ショップの前にもティーポット等の陶器が飾られていてとっても可愛い!
まずは駅の北側を制覇しよう!
駅の北側には有名なショップが集まっているのでまずは駅の北側からまわって行くのがオススメ。気に入ったものがあれば即その場で買うことをオススメ。後からだと荷物が重かったり疲れたりして、戻るのが面倒になってしまうので!旅先のお買い物はその時ビビッときたものなんです。
ザクワディー・ツェラミチュナ・ボレスワヴィエツ
コチラのお店はボレスワヴィエツでは一番歴史のあるお店ではないかと思われます。お店の名前に「ボレスワヴィエツ」と入れることができるのはココだけなんです。もともと1900年にフゴ・ラインホルド社によって設立されたものを1947年に受け継いで現在に至るので、その歴史は100年以上!まさにボレスワヴィエツを代表するブランド!
ショップの中にはずらりと商品が並びます。定番のマグカップやプレートが所狭しと並んでいます。ココには別にアウトレット品を集めた建物もあり、そちらはさらにお安くなっているので必見です。
Pottery Store
ココはボレスワヴィエツで作られる様々なメーカーを扱うストア。独立店舗にない商品もあったりするので是非チェックしてみて下さい。私が訪れた時は犬や猫のペット用のお水やお食事用の食器がいろいろありました!
ツェラミカ・アルティスティッチナ
このツェラミカ・アルティスティッチナもボレスワヴィエツを代表するブランド。日本にも店舗があるので馴染みがある方も多いのではないでしょうか。社名のツェラミカ・アルティスティッチナは “Artistic+Ceramics” (芸術的+陶磁器)を意味し、芸術性の高い豊富な絵柄が魅力的です。
私が実際訪れてみて、種類の豊富さとお値段のお手頃さでココが一番と思ったくらい。カラフルな柄もあれば和食に似合う食器も多く、お料理をお皿としてちゃんと引き立ててくれる柄が多いなーと感じました。
ウィザ
ウィザは小さな家族経営の工房としてスタートし、現在は世界各国で販売され人気のメーカー。マグカップやプレートの他にも人気なのはお魚の形のディッシュ。その他カッティングボードも豊富にありました。
ヴェナ
他にはない素敵なデザインが魅力なヴェナ。デザインに可愛らしい華やかなものが多いのが特徴です。食器として使う以外にもインテリアとしてディスプレイするのもいいかも。お部屋が華やかになります!
その他
上記以外にもミレナやWR等のショップが固まっています。時間がない方は北側を制覇するだけでも満足なお買い物ができると思います。実際私もほぼこの北側でお買い物を済ませました。
時間があれば駅の南側も!
駅の南側には数軒アウトレットショップがあります。駅からは結構離れているので時間がない方や、既にいろいろ買って荷物が多い方はタクシーで移動しましょう。アウトレットショップとなっているからか、他の独立店舗のショップにあった同じ絵柄のものでも、ココの方が少し安かったです。アウトレット品といってもランクごと(1~4)に分けられているので、ランクが高いものであれば違いはほとんどないと思います。
ポーリッシュポタリーを買うときの注意点
ポーリッシュポタリーの食器を買うときの注意点としては、まずランクを確認しましょう。ランクは1~4に分けられていて、1が一番高いランク、4が一番低いランクになります。基本的にランク1を買っておけば問題ないと思っていただいていいかと思います。ランクが低くなると、スタンプ漏れやヒビ、割れ等もあります。実際ランク4でこれは売り物になるのか?レベルのヒビが入っていました(笑)。
また割引商品にも注意が必要です。季節もの(クリスマスやハロウィン等の柄)で安くなっているのか、商品自体に問題があって安くなっているのかを見てください。50%OFFとかになっている商品であれば何かしら商品に問題があるケース(ヒビ、割れ等)が多いです。季節ものの割引は20%OFFくらいです。
ボレスワヴィエツで食事を取るなら?
ボレスワヴィエツで食事を取るなら旧市街がオススメ。カラフルな建物が可愛いボレスワヴィエツの旧市街にはたくさんのレストランが集まっています。また、旧市街には陶器でできたイス等もあって、陶器の街を感じることができます。
旧市街にはたくさんのレストランがありますがオススメは「Restauracja Oleńka na Starówce」。旧市街の旧市庁舎の前のベストポジションにあるレストランで、可愛い旧市街の街並み、市庁舎を見ながらお食事をすることができます。
お値段もヴロツワフよりお手頃値段でいただくことができます。私が選んだのは鴨のロースト。めっちゃ美味しいし、ボリュームもあって大満足。ただ夏場のテラス席はハチにご注意(ポーランド全体に言えることですが…)!
ボレスワヴィエツ陶器博物館
時間があったら是非訪れたいのがボレスワヴィエツの陶器博物館。ボレスワヴィエツの陶器の歴史がギュッと詰まった博物館で、ボレスワヴィエツで発掘された陶器や、ボレスワヴィエツの歴史を見ることができます。現在陶器博物館は旧市庁舎ではなく駅の南西側に移転しています。駅の南側で紹介したマニュファクトゥラやアウトレットショップの近くになるので時間のある方は是非!
ボレスワヴィエツで1泊するなら?
おもっいっきり食器を買いたい!じっくり見たい!という方は是非ボレスワヴィエツで1泊することをオススメします。駅から約5分程の場所にあるホテル「Chrobrego 9」がキレイでオススメ。難点はエレベーターがないことですが、それでもとっても快適でした。
キレイなビジホな感じのホテルですが、エアコンもあるし、お部屋もそれなりの広さでとっても過ごしやすかった。お値段も1万円ほどでリーズナブル。バスルームもシャワーだけでしたが使いやすくて清潔。
オススメはホテルの朝食!絶対朝食付きにしてください。ビジホとは思えなくらいめちゃくちゃ凝っている朝食でしかも美味しい!種類はめっちゃ多いわけではないけど、ついつい全種類食べたくなっちゃう。デザート系があるのもポイントが高い!
最後に
ボレスワヴィエツでは食器を買うことになるので、結構体力が必要です。日程に余裕のある方は1泊がオススメ(途中で荷物を置きに帰れる、ホテルで休める)。日帰りの方はタクシーを利用して体力温存しながらの買い物がオススメです。また買う予定がある方は日本からプチプチとテープは持参しましょう。めちゃくちゃ簡易包装なので、そのままだと確実に割れますwプチプチは現地でも買えるかもしれませんが、探す時間、強度を考えると日本から持っていくのがいいと思います。
また、平日は9時から17時までのところが多いですが、土日は時間短縮や定休日のところもあります。行く前にショップの開店時間をチェックしてから訪れてくださいね!
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